搭乗記

運航停止中【クイーンビートル】2023年6月搭乗記|船酔いナシ!博多から釜山まで快適船旅

搭乗記

こんにちは。砂糖醤油です。

乗り物好きの方のなかには「往路と復路を別ルートにしたい」という方も少なくないと思います。(私だけ?)

今回は密かに抱いていた「海路で越境する」という夢を達成するため、福岡から「QUEEN BEETLE(クイーンビートル)」に乗って釜山に行くことにしました。

関東民にとっては船で国境を越える経験がある人はあまりいない気がするのですが、九州の友人に聞いたところ、韓国にはよく船で行っていたとのことで、ところ変われば旅のスタイルも変わるのだと知って面白かったです。

クイーンビートルでの船旅の快適ポイントとして、

  • 出国時の手荷物検査がなくて楽ちん
  • シートベルトが不要
  • 船内を自由に動き回れる

この3点が真っ先に挙げられると思います。

予約について

予約は公式サイトから簡単に行えました。

福岡から韓国(釜山)に行くならクイーンビートル(QUEEN BEETLE) | JR九州高速船
福岡から韓国(釜山)に行くならクイーンビートル!JR九州グループが運営する、福岡と韓国の釜山をつなぐ高速船です。移動時間から楽しめるQUEENBEETLEで、豊かな時間をお過ごしください。

電話予約も出来るようですが、ネット予約が圧倒的に便利なのでそちらをオススメします。

普段飛行機などを自分で手配している人なら全く問題なく使えると思います。

使いにくい予約サイトが星の数ほどある中で、体感的にサクサクと操作を進められるので、サイトとして良く出来ているなと思いました。

公式サイトにアクセスして、希望の日程を選びます。

席はスタンダードとビジネスの2種類。

料金体系はBEST・GOOD・PRIMEの3種類があります。

私はこんな時期だし大丈夫だろうと油断していたらBESTが売り切れとなり、GOODで購入するハメに・・・涙

予定が決まっている場合は早めに予約しましょう。

運賃の他に燃油特別付加運賃とターミナル使用料、国際観光旅客税が別途必要です。

2ヶ月ごとに改定されるようですが、だいたい運賃に+5,000円前後のイメージですね。

必要事項を記入してクレジット決済で予約完了です。

会員登録なしで予約できるのは手軽でいいですよね!

席を予約する時点ではパスポート番号は必須ではありませんが、出発前には登録が必要なので、パスポートの期限が切れている場合は早めに申請しておくと安心ですね。

クイーンビートルはWEBサイトから会員登録なしで簡単に予約できて便利!

博多港国際ターミナル

アクセス

博多港の出航時刻は9:00。

HPには

各港の乗船手続き(チェックイン)及び出国審査は、出発時刻の30分前に終了します。
クローズ時間を過ぎると乗船いただけませんので、余裕をもってターミナルへお越しください。
混雑時は手続きに時間を要する場合がありますので、チェックインは出発時刻の「45分前(博多港)/60分前(釜山港)」までにお済ませください。

とのことだったので、8時にはターミナルにいたかったので私は福岡に前泊。

翌朝、バスで博多港に向かいました。

バスは何路線か使えますが、一本で行けたので楽ちんでした。

ターミナルが見えてきました。

立派な建物です。

博多港国際ターミナル内

博多港国際ターミナルから釜山行きの船はJR九州高速船の「クイーンビートル」とカメリアラインの「ニューかめりあ」が出ています。

ターミナルに入ると案内係の方がいて、「健康状態調査票」と「入国申告書」を渡されました。こちらは入国までに記入すれば大丈夫でした。

時期的なものなのか、時間的なものなのかターミナル内はそこまで人も多くありません。

施設内を見たところどこもきれいなので、まだ建物自体が新しそうです。

ターミナル内の施設はこのような感じ。

レストランのような場所もありましたが、朝の時点では営業していませんでした。

両替ショップはありました。

ターミナル内には売店はなく、最寄りのコンビニのローソンまでは徒歩で8分ほど。

少し遠いので、何か買いたい方はなるべくターミナル到着前に調達する方が良さそうです。

ターミナル内に売店はナシ。

必要なものは事前に調達を!

乗船手続き

チケット購入も非常にスムーズでした。

パスポートと印刷しておいた予約確認書をスタッフの方に渡します。

スタッフの方も慣れていますので、5分もかからず手続き完了。

ネットで席指定できたようなのですがすっかり忘れていたので、窓からは離れた真ん中あたりの席を案内されました。

こう見ると結構な席数です。

この日の波は「穏やか」とのこと。

一安心しましたが、船酔い防止のため保険がてら酔い止めは飲んでおきました。

出国審査〜搭乗

チケットの購入が完了したら2階の出発ターミナルへ向かいます。

待合所の雰囲気は空港のようです。

イスもたくさんありますが、いかんせんお客さんの数が少ないのでガランとした印象です。

ターミナル内のレストランではBBQもできるようです。

結婚式の案内もあったので、船好きの方にはいい会場かもしれません。

出国審査は飛行機のそれと比べると非常にあっさりとしたものでした。

大きなスーツケースも含め、全ての荷物を自力で荷物を持って進みます。

手荷物検査もなく、液体の持ち込み制限もないので、スムーズでした。

出国審査後に小さな免税店がありました。

ビールはアサヒと一番搾りだけでしたが、飲まない理由はないので買いました(笑)

化粧品の棚はガラガラでした。

すでに売り切れたのか、今の時期いつもこうなのかはわかりかねました。

空港とは違い、品揃えは期待しないほうがよいでしょう。

空港と違いコンパクトなので、歩く距離も短くてとにかくスムーズ!という印象でした。

クイーンビートル について

クイーンビートルとはどんな船?

QUEEN BEETLEってどんな船 | 福岡から韓国(釜山)に行くならビートル(BEETLE) | JR九州高速船
JR九州グループが運営する、福岡と釜山(プサン)をつなぐ高速船

クイーンビートル (QUEEN BEETLE)はJR九州高速船が運航する高速船です。

  • 福岡県の博多港から韓国の釜山港までを3時間40分で運航
  • 距離としては213キロ
  • 航海速力は約36.5ノット※1ノットが約1.85キロなので時速約65キロ!
  • 就航は2022年11月4日
  • クルーズトレイン「ななつ星in九州」を手がけた水戸岡鋭治氏によるデザイン

水戸岡鋭治さんのデザインは以前観光列車「指宿のたまて箱」に乗車し、その洗練されたクラシカルなデザインが素敵で感激したので、今回のクイーンビートルもとても楽しみにしていました。

船内あれこれ

自分の荷物はすべて自分で収納するスタイル。

航海中は施錠するとのことなので、必要な荷物は事前に分けておく必要があります。

座席スペースには大きな荷物を置いておく場所はないので、基本的に全て荷物置き場に置いておくようにとスタッフの方から案内がありました。

スーツケース用の大きい棚と鍵付きのロッカーもありました。

船スタンプもありました。(もちろん押しました!)

博多港を出てすぐに、ジェットフォイルが見えました。

あれは、種子島に行く船の「トッピー」のようにみえます。

高速船トッピー・ロケット(種子島・屋久島に運航・予約)
ジェットフォイル「トッピー」「ロケット」は、鹿児島・指宿と、屋久島・種子島を結ぶ超高速の水中翼船。

トッピーにもいつか乗りたいな。

赤と黄色で POPな船内です。

船内には自動販売機もありますが、ソフトドリンクのみ。

セブンティーンアイスもありました。

値段は安くも高くもなく。

2022年就航とあって、どこもかしこもきれいです。

こういうさりげない意匠が乗り物好きの心をくすぐります。

車椅子用のスロープ。

ちなみにこの奥が喫煙スペースでした。

自転車は畳まずにそのまま持ち込めるようなので、非常に便利です。

愛車で旅先をツーリングできるのは自転車好きにはたまらないと思います。

輪行袋に入れていれば、手荷物として持ち込みできるようです。

海外の自転車ツーリングもいつかやってみたいです。

船の左舷側には車椅子用のリフトもありました。

船内にも免税店があり、化粧品やお土産にちょうど良さそうなお菓子類の他にもクイーンビートルのグッズなども売っていて、旅の記念にはぴったりなものが多かったです。

免税店のすぐ隣がビジネスクラスへの入り口でした。

エリア自体が分かれているので、カードキーで入室するようです。

キッズルームの入り口。

入り口は子供サイズですが、公式サイトの写真を見ると広々としていました。

実際私が乗船した際も子供達のキャッキャとした楽しそうな声が終始聞こえていたので、家族連れにはとてもいいなと思いました。

船内には軽食の売店もありました。

生ビールもあり、550円と大変良心的な価格です。

こういう場所の料金て免税なんでしょうか???

韓国と結ぶ航路らしく「ヤンニョムチキン」もありました。

3Fが展望デッキになっていました。

座席

ドアを入ると予想以上の素敵な空間が広がっていて、思わず歓声を上げそうになりました。

シートピッチは104cmととにかくゆったり。

飛行機のエコノミーと比べるとかなり広く感じます。

各席にはUSBポートも備わっているので、電源の心配も不要です。

絨毯も落ち着いた柄で素敵です。

手前のテーブルは自由スペース。

各席にはテーブルも付いているので、朝ごはんを食べたりダウンロードしておいた映画をタブレットで観たりして過ごしました。

一応船内Wi-Fiもありましたが、全然繋がらず使いものにならなかったのでそのつもりでいた方がいいでしょう。

船も飛行機も、基本的に乗り物のWi-Fiはまだ繋がりにくいですね。

この日に釜山は梅雨入りしたため天気は決して良くありませんでしたが、全く揺れは気になりませんでした。

薬を飲んでいたこともありますが、乗り物に弱い私でも映画を観ていても船酔いすることもなく快適に過ごしました。

初めて乗船したこともあり、船内散策でかなり時間が経ちあっという間の乗船時間でした。内装がとてもステキで、まるで昔の豪華客船!

船旅は移動時間も楽しめるのが何よりも魅力だなと再認識しました。

景観

展望デッキは3階です。

飛行機も船も一緒ですが、街並みが見えてきた頃が個人的にテンションMAXです。

自由席もあるので、ぼんやりと釜山の街並みを眺めることもできます。

船の航跡はずっとみていても飽きません。

海から眺める釜山の街並みもまた一興です。

釜山港大橋をくぐります。

橋の根本のところはレインボーブリッジのようにぐるぐるしていました。

釜山港ターミナルも立派です。

かなり大きな船も入港していました。

調べたところ、大阪から釜山を結ぶクルーズ船でした。

こちらは大阪を15時に出て、翌日10時に着く夜行船スタイル。

これはこれで面白そうです。

また気になる船が増えてしまいました。

船酔い・揺れ、乗り心地について

多くの人にとってはやはり一番気になるのは「船酔い」についてでしょう。

日本は島国ですが、公共交通機関の中でも船は一番マイナーな乗り物だと思うので、船に乗りなれている人はあまり多くはないのではないかと思います。

私は諸事情でとある時期は週一くらいのペースで色々なサイズの船に乗る機会があったので、比較的乗り慣れている方なのではないかと自負しているのですが、そんな私のクイーンビートルの感想は「全然揺れが気にならない」でした。

ちなみに私の乗り物酔いのしやすさでいうと、結構弱い部類に入ります。

船は冬の場合は酔い止めを飲まないとしんどくなります。

夏場などで海がいい日は快適に過ごせますが、本を読んだりすると少し酔う。

バスや車で文字を読むのは言語道断。地図は酔うから助手席で道案内はできない。

大人になった今はかなりマシになったものの、子供の頃は父親の運転する車で母の実家に帰省する時には毎回ゲロゲロになり、ずいぶんと泣いていた記憶です。

ああ辛かった・・・

話は逸れましたが、6月のこの日はベタ凪とまではいいませんが、かなり穏やかで動揺することもなく滑るように進んでいった印象でした。

動画を撮っておけばよかったですね。

実際タブレットで映画の字幕を読んでいましたが、薬の効果もあってか酔うこともなく無事到着。

食欲が減退することもなく、快適に過ごせました。

もちろん時期にもよると思いますが、受付の看板に「穏やか」という表記を見つけたら安心して良いでしょう。

言わずもがな、心配な方は酔い止めを飲んでおくことを忘れずに。

なお、乗り物酔いにはカフェインは大敵なので、弱い方は乗船前にはコーヒーなどは飲まないほうが良いでしょう(体験談)。

また、空腹で乗るのもだめで、ある程度食べてから乗るのがオススメです。

・基本的には酔い止めは飲んでおくに越したことはない

・乗り物前のカフェインは厳禁

・空腹で乗るのもやめましょう

入国

20分ほど遅れて、無事釜山港に到着。

荷物置き場から荷物を自分でピックアップして、入国審査へ向かいます。

博多港も釜山港もひらけた場所がなくて、クイーンビートルを綺麗に写真に収めることができず残念です。

入国審査は少し列が長くて、たしか30分くらい並びました。

釜山国際旅客ターミナルもかなり清潔感があり、きれいでした。

アジア最大級の海の玄関だそうです。

両替所やSIMカードも売ってました。

釜山港のターミナルから釜山駅までは連絡通路があり、迷うことなく行けました。

10分かからないくらいだったと思います。

2030年の釜山万博に向けて至る所で工事をしていました。

無事、釜山駅に到着です。

まとめ

3時間40分の船旅はあっという間でした。

船で国境を越えるという目標も無事達成し、非常に満足です。

クイーンビートルでの船旅の良さは・・・

  • 出国時の手荷物検査がなくて楽ちん
  • シートベルトが不要
  • 船内を自由に動き回れる
  • 思っていたより揺れない
  • キッズルームがある
  • デッキに出ることができる

このあたりでしょうか。

揺れに関しては完全に天候次第ですが、一般的に冬の海の方が荒れますので時期を選んで乗るというのも作戦かと思います。

関東在住ですと一度福岡に行かないと行けないので少し手間ですが、中国地方・九州地方の方にとってはかなり魅力的な選択肢の1つになるのではないかと思います。

クイーンビートルならではの快適さはもちろん、船からの景色は何より情緒があり旅情を誘います。

乗り物好きには是非一度試していただきたいルートです。

それではみなさんも良い旅を!

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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